為替市場の価格決定のメカニズム

為替市場の価格決定のメカニズムとは

為替は、二四時間、あらゆる国からコンピュータを通じて取引が行なわれている。一日の取引額は二百数十兆円にも上り、そのうち貿易など実需で必要な通貨は二兆円程度、つまり99%が投機目的といわれる。

 

為替市場では、ディーラーやコンピュータのプログラムがさまざまな通貨を市場価格の変動差を狙って、安く買い高く売って利ザヤを稼ごうとする。誰かが得をすれば誰かが損をするゼロサムで完全なるオープンマーケットである。経済学では需給が均衡するところで価格は決まるというが、為替市場では常に価格が不均衡だ。しかも、暴騰や暴落など、不規則な変動を見せることも珍しくはない。

 

「膨大なデータで実証する経済物理学のアプローチによって、為替相場の値動きのクセが解明されつつある」。経済物理学が注目されるようになったのは、コンピュータ取引により、一ディック(為替取引の単位、円ドル相場で平均七秒といわれる)ごとに記録が取れるようになり、莫大な情報を基に実証研究ができるようになったためだ。

 

理論的にいえば、為替相場で次に上がるのか下がるのかは、確率二分の一のランダムな動きということになる。だが、データを解析していくと、ランダムではない動きが実際に出てきているのだ。1989〜2002年の為替レートのデータをIディックごとに取り、レートが上がった場合はプラス、下がった場合はマイナスとして、「連続してプラスがn回出た後、プラスが出る確率」を調べた。

 

理論どおり、ランダムウオークであれば0.5(確半2分の1)に集中してプロットされるはずだが、実際のところはグラフのように、一分未満(1ディック未満)では0.5以下であり、一分以上プラスが続くと、プラスが出る確率が0.5を超えている。

 

つまり、当初は価格が上昇していると引き戻し効果が働くのだが、上昇がある程度続くと、条件付き確率となり、そのトレントを追いかける力が強くなる。逆に、価格の下落がある一定期間続くと、下落の傾向が強まることになる。このようなトレントを追いかけるディーラーの行動を「順張り」という。皮肉にも順張り行動がさらにそのトレントを増幅させ、行き過ぎれば暴騰や暴落につながる。

 

「為替が下落したとき、ディーラーは損を最小限に食い止めようと損切りを行なう。ところがそれがかえって価格の下落を進めてしまう」ディーラーの行動には、順張りのほかに、トレントが反転すると予想し、価格が下落していれば買いに、価格が上昇していれば売りに出る「逆張り」がある。

 

なお、ディラーが過去の市場価格の影響を受けずに、コインを投げて裏か表かで決めるかのごとく、ランダムに行動するようなモデルで実験を行なうと、一定の変動のみで、暴騰や暴落には至らなかった。

カオスの存在で為替相場は変動

中央銀行の介入や景気指標の発表といったニュースは、為替相場が動いた際の理由に挙げられることが多い。しかし、高安グループの解析によれば「一兆円を投入すると、およそ一時間のあいだに為替レートが一円程度動くが、その後は元通りの変動になる」とのことだ。9・11の際にも3円下落したが、98年には事件もないのに一日で10円も下落している。

 

つまり、ニュースのインパクトは限定的なのである。替相場はなぜ、不安定に変動し続けるのか。「カオスの存在」がその理由である。カオスとは周期性のない不規則な力学的な運動のことで、ほんのちょっとした差異を増幅させるものだ。パチンコ玉の重心が

 

ほんの0.1ミリメートルでも中心から右にずれればはっきりと右方向に弾けるように、売値と買値のほんのわずかな差が増幅されてしまい、ひいては市場価格の不安定な変動を引き起こしてしまうというわけだ。カオスと密接に関係するのが「フラクタル性」だ。

 

フラクタルとは物理の用語で、無限に拡大しても縮小しても同じ形状をしたものを指す。左下のグラフをご覧いただきたい。上は過去13年間の円ドルレートのグラフだが、その一部を拡大した1年のもの、またその一部分を拡大した1ヵ月のもの、同様に一日のものを見ても、同じような形状をしている。なぜそのような現象が起こるのかといえば、カオスによって予測困難になってしまったためだ。ちなみに、高安グループの観察によれば、10分程度の短いスケールではフラクタル性は見られず、ジグザグと価格が引き戻される現象が起こったが、1日以上の時間スケールにおいては時間のスケールが異なるにもかかわらず、フラクタル性が見られることがあった。

 

つまり、ここからも為替相場を安定させることも完全に予測することも不可能であることが示されている。

 

おすすめのFXサイト。初心者の方でも簡単に取引の仕組みが学べ、実践的な為替相場の仕組みを勉強することができます。

 

FXブログ
FX歴7年、旅行好き、投資好きの30歳代ひまわりが運営する自己満足のために失敗と成功をつづるブログ。これまでのFXでは負け知らずだったが、サブプライム問題で大やけど(爆)今が100年に一度のチャンスととらえ再度スワップ金利運用を開始。8割がスワップ金利運用、2割がデイトレ&スキャルで王者復活を目指す!(なにが王者かわかりませんが・・・) 以上よろしくお願いしますです、ハイ。